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体の水分がなくなると命に関わる!体に水分が必要な理由とは

私たちの体重の約60%は水分でできています。新生児なら体の75%が、高齢者でも50-55%が水分です。私たちの身体は水分で出来ていると言っても過言ではなく、水分は私たちの生命維持に大切な役割をしています。

身体の中での水分の役割はどういうものでしょうか。経口摂取された水分は腸管で吸収され体液となり体内をめぐります。体液には「血液」「リンパ液」「組織液」などがあり、身体を巡っている間、酸素や栄養素を運んだり、新陳代謝を促したり、汗を出すことで体温を調節したりします。そして腎臓でろ過され、一部は尿として排泄されます。生命のバランスをとっているのが体液(=水分)です。

もし体の水分が足りなくなればどうなるでしょうか。人間にとって、水分の不足は命の危機です。体重の2%の水分が失われると、人は喉の渇きを覚えます。5%の水分が失われれば頭痛が起こり、10%が失われればけいれんや意識障害が起こります。20%では死に至ります。

どうすれば命の危機に陥るような体から水分がなくなってしまう状況になるかを考えてみました。まず、もっとも生命を脅かされるのは大量出血です。事故にあったり手術をしたりと、多量の血液を失う場面で命は危険です。このような場合では、体に水分を補うために輸血や輸液を必要とします。またそこまでいかなくても、暑い季節に体温を下げようと体が多くの汗を出し、その分の給水が追い付かなった場合も人体は命の危機に陥ります。

下痢や嘔吐がひどい病気に罹患することや、アルコールやカフェインを飲み過ぎて利尿作用で体から必要以上の水分がでていったりすることも場合によっては危険です。これらは脱水症状を起こします。

脱水症状が軽度のうちは、めまいやふらつき程度ですが、脱水症状が進むと意識障害やけいれんが起こり、ひどい場合には命をおびやかされるような深刻な病状に陥ります。

日常的な脱水症状で重篤な病状を起こしやすいのは特に子供と高齢者です。子供はよく吐いたり下痢をしたりします。特に乳幼児は年長児に比べ体の水分の比率が高いので、簡単に脱水を起こしてしまい注意が必要です。

またお年寄りも脱水症状を起こしやすくなります。喉の渇きを感じる感覚が加齢によって鈍ってしまうと、本人も気がつかないうちに水分が足らなくなります。またお年寄りは多くの病気を抱えていることが多く、病気の種類や飲んでいる薬によっても脱水が起きやすくなるものもあります。

子供からお年寄りまで、手軽に安全なお水を飲めるような環境を整えてあげることは大事ですね。また万が一に備えて、子供や高齢者のいる家庭ではドラッグストアなどで売っている経口補水液を常備しておくと、いざというときに安心ですよ。